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ギャル系AV女優の魅力

日本人のフェチの幅広さは世界一といわれ、日本発信のジャンルも少なくないことが海外の動画サイト等を見るとよくわかります。しかし、日本人に人気が高いフェチジャンルの中でもまだ日本独自の文化と言えるものがあります。それはギャルAVというジャンルです。海外でも「Gyaru」という表記が生まれるなどして影響を与えていますが、まだまだ定着というほどではありません。

日本におけるギャルの歴史は約20年くらいになり、安室奈美恵に影響を受けた“アムラー”や“コギャル”が隆盛を極めた90年代に端を発しています。まず都心部で茶髪、ガングロ、ルーズソックス、厚底ブーツ、ミニスカートなどが流行り、それは地方都市にも一般化して全国的なものとなりました。

ギャルの登場とともに社会問題となったのが援助交際です。ギャル系の女子中高生が男性にカラダを売ってお金を稼ぐということがギャルの間で増え、その流れに乗じる形で援助交際を模したAVが登場しました。これらのAVが人気を獲得した事によって、AV業界にもギャルと言う存在が徐々に浸透していきました。

とはいっても、当初はまだまだギャルというのは一般的に汚いとか粗っぽいというイメージが強かったため、広くは受け入れられていませんでした。特に黒ギャルなどというのは特にそうで、マイナーなAVメーカーが一部のマニアをターゲットに制作する“キワモノ”という側面が強く、決してジャンルが確立されていたわけではありません。援助交際が流行ったことによってAV業界がギャルに注目してからも、黒ギャルに特化して焦点を当てたものはあまり重視されることがなかったのです。

これがかの有名な飯島愛の登場によって始動した感があります。しかし当初はほとんど需要がなかったため裏ビデオが黒ギャルたちのメインの戦場となり、このような活動が地下水的流れをつくってAV業界にひそかに、しかし着実にギャルの認知を広めていきました。

そしてAV業界が2000年前後にかけて大転換を行ったことで仕組みが大きく変わり、2005年に紅音ほたるがギャル痴女というジャンルを確立させ、ギャルのもつ独特の下品さをエロさに転換し、強さといい女というイメージを定着させました。現在ギャルを好むユーザーの性癖がマゾ寄りであることはここに遠因があります。

そして2006年になるとAVメーカー・プレステージが素人系AVによって猛攻勢に出ますが、これによってギャルAVというジャンルが確立されることになります。

本格的に黒ギャルが始動したのもこれと同時期であり、2006年にブレイクしたMarin.が先駆者です。近年人気を集めている黒ギャルに比べるとそれほど黒くない印象もありますが、Marin.は現在の黒ギャルブームの走りといえる「WATERPOLE」の第一作に登場して黒ギャルの認知を広めました。

続いて2007年に登場する愛菜りながこのながれ流れをさらに確かなものとします。黒ギャルのマーケットがAV業界に確立されたのはこのころです。一旦流れができてしまえば、その奔流の流れは勢いを増すばかりです。AV業界にはひなのりく、RUMIKA、飯島夏希、橘なお、泉麻那、MOKAといった黒ギャルAV女優が続々と登場して破竹の勢いでファンを獲得しています。たしかにより一般的なジャンルである白ギャルに比べれば顧客層には偏りがみられますが、それでも追い付け追い越せの勢いで人気を高めていると言えます。

ちなみにギャル専門といえるほどに特化したメーカーは「kira☆kira」であり、出演する女優はすべてギャルであるというほどの徹底ぶりは、同メーカーのキャッチコピーである「No.1ギャルメーカー」通りのものです。

 

最近で言うならば、最も活躍した黒ギャルAV女優は泉麻那であり、2009年にデビューして黒ギャルAV女優の女王と呼ばれるほどの人気を獲得しました。彼女の人物像を知ることによって、(決してすべてのギャル系AV女優にあてはまるものではありませんが)ギャル系AV女優の人物像を捉えることができると思います。

 

ギャル系AV女優としてデビューする女優の多くはギャル系AVに出演するためにギャルのような身なりをしているのではなく、ギャルであることを買われてギャル系AV女優になっているケースがほとんどです。つまり、ギャル系AVに出演するAV女優は公使ともにギャルなのです。

泉麻那においてもそうであり、ギャル系ファッションを始めたのは小学生のころであり、120cmのルーズソックスとキラキラした厚底ブーツにランドセルといういでたちで学校に通っていたといいます。ギャル系メイクを始めたのは中学生のころからで、高校になるとギャル化は加速し、高校は一年生で中退し、アルバイト生活に入ります。

最初は一般的なアルバイトをしていたものの18歳になると風俗で働き始め、その時にプロダクションの社長に目を付けられ、契約に至ります。契約するまではAVへの出演はあり得ないことだと考えていましたが、いざ契約を持ちかけられるとその場のノリで契約に至ったそうです。

AV女優をやっていく上で悩んだことはほとんどなく、自分で何かを撮影したいという希望はない代わりに監督が求めることはなんでもやるというスタンスを貫き、2012年に引退をします。引退に際しても「仕事がなくなるのにしがみついていても仕方がないし、辞めたら辞めたでなんとかなるだろう」という気持ちで引退に踏み切りました。そして現在は業界内でメイクという裏方となって充実した生活を送っています。

ギャル系AV女優には、このような一般の女優にはない放埓さと明るさがあります。エネルギーがあります。ノリでAV女優になり、黒ギャルAVの女王と言われるまでに上りつめてもしがみつくことがなく、すっぱりと引退する生き方は、非常に魅力的なものです。

人は、自分がないものを持っている人にあこがれや魅力を感じるものです。泉麻那の放埓な生きざまはまさにそれであり、会社組織に縛られがんじがらめになっている多くの人にとって魅力的なものなのです。それはフーテンの寅さんに通じるものであり、誰でも実現しえないということを理解しながらも多くの日本人が理想とする一つの生き方と言えるでしょう。

また、泉麻那に関してはその生き方や基本的考え方がよく現れる事件がありました。それは泉麻那のすっぴん画像がネット上に広まったことです。その画像に写っている泉麻那のすっぴんとメイクをした時の格差があまりに激しかったことが波紋を呼び、泉麻那を叩く人々もいました。しかし泉麻那は一向にお構いなしであっけらかんとしており、不細工な自分がメイクをするのはとうぜんのことだ、まぶたも整形しているなどと主張し、そのさまは小気味良ささえ感じさせるものでした。

ギャル系AV女優の人物像とはこれに共通している場合が多く、これはギャル系AV女優の大きな魅力と言えるでしょう。